ある夜


足ふまれた ヒールだった カバンの金具が ぼくを 引っ掻いた

何食わぬ顔のOL

自分は ちょっと 触れられただけで バカみたいに 被害者面する くせに。

でも ぼくは ギターを 守った。 潰されたくなった。 ギターに 関すると ほぼ盲目的に 凶暴に なる 。

サラリーマンのおじさん達は 痴漢に 間違えられたくないから 吊革につかまって バンザーイしている。

鎌田辺りで人沢山降りてった

クタクタなぼくは 端により ギターに身を潜めるように 座りこんだ。 これでは 今どきの 迷惑な 若者では ないか。

だが 兎に角 クタクタだった 我ながら情けないが ペタンと座らざる終えない。

電車ん中は 広告だらけで 目がチカチカして 頭が痛くなる

ほとんどのやつ が気に入らない

ほとんどのやつが田舎もんだ

森高千里の 渡瀬橋という 故郷を 懐かしむうた が 大嫌いだ

ぼくは どこでも いいから 電車を 降りたくなった

見知らぬ駅に降りてベンチに座る。 何かフレーズが湧いた

ゆっくりと ギターを出した。 エレキでほとんど音はならないけど 酔っ払ってるから 音が よく聴けた。

心の中じゃあほとんどアンプにつないだ状態だった 爆音だった。 携帯電話にメロディーを録音をした。

駅員が 胡散臭い顔でぼくを 見てるから 怖くなり 改札をでた。

しばらく歩くと そこは 京浜工業地帯で 鉄建建設や 煙突が そびえ立ってた。

廃品置き場みたいなところに ブロック塀 のと とたん屋根でできた小屋が あり その中で 煙草を ふかした。二本ほど早めにふかし 携帯電話で あの娘に 電話したが いつまでもでない。

つづく